認定看護管理者教育の見直し

現在、国は「地域包括ケアシステム」の推進により、医療・ケアと生活を一体とした地域完結型の体制へと変換を図っています。また、人口構造や社会状況などの変化を受け、医療・看護ニーズの増大、複合化が進み、看護職の活動もより一層多様化・複雑化しています。
このような中、地域や組織における資源の管理や人材育成などをはじめ、さまざまな場においてリーダーシップを発揮する看護管理者への期待がますます高まっています。2023年に改正された「看護師等の確保を推進するための措置に関する基本的な方針」は、看護管理者の資質の向上について特記し、自施設のみならず、地域のさまざまな機関と緊密に連携していく看護管理者の能力の必要性を指摘しています。
こうした背景を受け、本会では、全国のあらゆる組織・機関の看護管理者が能力を高め、多様化するニーズに応え続けていくために、認定看護管理者教育の在り方について検討を重ねました。「認定看護管理者に求められる6つの能力」を明らかにした上で、その能力を獲得できるように教育を見直し、「日本看護協会 看護管理研修(以下、看護管理研修)」および「新たな認定看護管理者教育課程」に体系化しました。「看護管理者研修」は2027年度(一部2026年11月から日本看護協会にて先行実施)、「新たな認定看護管理者教育課程」は2028年度から開始します。体系化にあたり、皆さまのキャリアに応じた学び(生涯学習)の支援を重視し、認定看護管理者をはじめ、看護管理を学んだ看護職一人ひとりが、病棟から地域に至るまで、さまざまな場で力を発揮いただける事を目指しています。

看護管理研修および新たな認定看護管理者教育課程に関するスケジュール(画像)看護管理研修および新たな認定看護管理者教育課程に関するスケジュール

 

認定看護管理者に求められる6つの能力

認定看護管理者の定義にある「地域のヘルスケアサービスの充実に貢献できるよう組織等を創造的に発展させる優れた能力」の具体として以下の「認定看護管理者に求められる6つの能力」を整理しました。

認定看護管理者に求められる6つの能力認定看護管理者に求められる6つの能力

教育体系

ファーストレベル、セカンドレベル、サードレベルで構成される現行の認定看護管理者教育課程は、「看護管理研修」「新たな認定看護管理者教育課程」の教育体系に変更します。これにより、新たな認定看護管理者教育課程の受講要件の一つとして看護管理研修が位置付けられます。    

現行の認定看護管理者教育

(画像)CNA教育体系1

看護管理研修と新たな認定看護管理者教育

(画像)CNA教育体系2

看護管理研修について

看護管理研修とは、組織的な視点で看護管理に関する基礎的な知識を学ぶことを目的とした研修であり、全16研修あります。各研修は、普遍的な知識を学ぶ「講義」と、知識を実践に反映するための「演習(実践者の講義等含む)」で構成しています。ご自身のタイミングで看護管理について必要な研修を受講でき、全16研修一括で体系的に学ぶことも、1研修から受講することも可能です。

看護管理研修:105時間(16本の研修で構成) 1研修の時間数は6~9時間
看護管理概論 組織マネジメント概論
看護組織におけるリーダーシップ    看護管理に必要な財務知識★
ヘルシーワークプレイス 看護業務のマネジメント
データに基づく質管理★ 看護の質と看護提供体制の整備★
生涯学習支援・キャリア形成支援の基礎★ 人材育成の方法
安全管理★ 災害対応★
情報管理 制度・政策と看護管理★
組織の変革★ 地域のニーズに合わせたサービスの創造★

★のついた研修はファーストレベル修了者が新たな認定看護管理者教育課程の受講を希望する場合、研修受講修了が必須となる9本の研修(付加研修)です。

  • 受講要件
    日本国の看護師免許を有していれば、看護管理に関心のある方、看護管理者になる予定の方、すでに看護管理者の方、どなたでも受講が可能です。

  • 受講方法
    学びたいタイミングで希望する研修を受講してください。基礎的な知識として「看護管理概論」を最初に受講することを推奨しています。

  • 研修実施機関
    実施予定機関一覧は2026年秋ごろ公開予定

  • 開始時期:
    2027年度から順次、認定看護管理者教育機関で実施予定です。
    本会では、全国での実施に先駆け2026年度に一部の研修を先行実施します。
    詳細は看護研修学校研修ポータルサイトにてご確認ください。 研修ポータルサイトはこちら

新たな認定看護管理者教育について

新たな認定看護管理者教育は、「自施設のみならず地域のヘルスケアサービスに貢献するために、様々な施設と連携し、多様なニーズに対応できる認定看護管理者を目指す者の教育」です。教科目ごとに演習を設け、講義と演習を組み合わせることで、学びを実践に向けて統合できるカリキュラムとしています。

新たな認定看護管理者カリキュラム基準:教科目と時間数
教科目 講義 演習
Ⅰ.組織管理・経営管理 51 36 87
Ⅱ.質管理・質向上 9 9 18
Ⅲ.人材育成・キャリア開発促進 12 12 24
Ⅳ.危機管理 15 18 33
Ⅴ.政策立案・推進 12 9 21
統合演習:新たなサービスの創造 21 21
総合計 99 105 204
  • 受講要件
    下記の①②③④の要件を満たす者
    ①  日本国の看護師免許を有する者
    ②  看護師免許を取得後、実務経験が通算5年以上の者
    ③  看護管理の職にある者※1
    ④  下記のいずれかに該当する者
     イ. 所定の「看護管理研修」を修了している者
     ロ. ファーストレベルを修了し、かつ、看護管理研修内の指定された研修(付加研修)を修了している者
     ハ. セカンドレベルを修了している者
     ニ. 看護部長相当の職位にある者、もしくは副看護部長相当の職位※2に1年以上就いている者(移行措置として2028~2030年度の3年間のみ適用)
     ※1 「看護管理の職にある者」とは、師長相当以上の職位、または訪問看護ステーション及び施設等の看護管理者を指す。
     ※2 「副看護部長相当の職位」とは、保健医療福祉に関連した組織において、看護管理を行う立場を指す。

  • 教育機関
    教育は、本会が認定する「認定看護管理者教育機関」にて実施します。
    実施予定機関一覧は2027年夏ごろ公開予定

  • 開始時期
    2028年度から順次、認定看護管理者教育機関で実施予定です。

2028年度以降における「新たな認定看護管理者教育課程」受講までの流れ

2028年度以降における「新たな認定看護管理者教育課程」受講までの流れ

 

 

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